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今回は環境認識についてです。


前回の記事
FX初心者に10分で解説!FXのトレード戦略(押し目買い、戻り売り)
で、
トレード戦略を立て、実行する上で
「環境認識」が必要であると説明しました。

例えば、
トレンド方向が上昇中の状態で押し目買いを狙う場合、
そのトレンド方向への強さ、目標などを環境認識によって
知っておくと適切な利益確定ができるようになります。

また押し目買いポイントの候補を決める場合にも、
環境認識で分析したサポート・レジスタンスラインと
その強さを知っておくと候補を決める精度が上がります。

押し目買いポイントにおいて
どの反発確認方法を採用するかについても、
トレンドの強さによって変わってきますので、
環境認識はとても重要です。

本記事では、
環境認識の基本的な方法について説明します。

マルチタイムフレーム分析の前に、まずはシングルタイムフレーム分析をマスター

環境認識の最終的な目標は『マルチタイムフレーム分析』です。
「マルチ」とは複数のこと、
「タイムフレーム」とは時間軸(1時間足、日足など)のこと、
ですから、
マルチタイムフレーム分析とは、
複数の時間軸を使った分析になります。

ただ、いきなり複数の時間軸を使った分析は難しいですから、
最初は単一時間軸の分析方法を理解して、
その後に2つの時間軸、3つの時間軸、、
と時間軸を増やして行くのが良いでしょう。

では、まずは単一時間軸での環境認識です。

そして認識すべき「環境」とは、
トレードを行うための環境のことです。
今、トレードするとしたら、どこでエントリーして、
どこでエグジット(決済)すべきか、
またトレード中、何に気をつけるべきなのかなどを
トレード前に認識しておくことによって、
適切なトレードができるようになります。
環境状況によっては「トレードしない」という
選択もすべきです。

旅行に行く際に、天気予報を調べるのと
同じイメージです。
雨が振りそうでしたら傘を、
寒そうでしたら厚着の服を持っていき、
台風が来るようであれば旅行を中止する。
のと同じです。

環境認識の前に自分のトレード基準足を決める

環境認識を行う前に、
自分のトレードのベース(基準)となる時間軸を決めた方が良いです。
以降、これをトレード基準足と表現することにします。

管理人(哲太郎)のオススメのトレード戦略は、
トレンドフォロー(順張り)の押し目買い、戻り売りですから、
『トレンド』の確認が最重要なのですが、
日足のトレンドに乗るのか、1時間足のトレンドに乗るのかでは、
メインで監視すべきチャートが異なります。
なぜなら、日足が下降トレンドで1時間足が上昇トレンド、
またはその逆ということは、しばしばあるからです。

兼業でトレードをされるのであれば、
推奨のトレード基準足は4時間足または1時間足です。
日中仕事をされている方、または主婦の方の場合、
時間が限られているため、
デイトレード、またはデイトレードとスキャルピングトレード
の間くらいのトレードスタイルが良いでしょう。
そうなると、トレード基準足は、
4時間足または1時間足くらいが良いです。
自分も1時間足を基本として、相場によって
4時間足をトレード基準足としています。

最初は単一の時間軸で環境認識を行った方が良いと書きましたが、
トレード基準足で環境認識の練習をするのが良いです。

環境認識のステップ1はトレンドの認識

環境認識の基本は、
・トレンド
・サポート・レジスタンス
・目標
を認識することです。

それでは、
まずトレンドの認識です。

トレンドについては、
FX初心者でも分かる、トレンド相場、レンジ相場、ノントレンド相場とは

FX初心者向けに解説!トレンドラインとチャネルライン

で説明しているとおり、
トレンドかどうかは高値と安値の更新状況で判断します。



上昇トレンドは、
高値と安値がともに切り上がっている状態のこと。


下降トレンドは、
高値と安値がともに切り下がっている状態のこと。
です。

そして、目線を決めるための重要な情報として、
「押し安値」
「戻り高値」

に注視します。

では、実際のチャートを見てみましょう。

上のチャートのトレンド状況はどうでしょうか?


このような図であれば上昇であることが認識し易いですが、
実際のチャートを目にすると、最初は認識し辛いのではないですか?


その場合、まず
「波」
の定義をして、
実際のチャート上で波のイメージと認識をします。
そうすることによってトレンドの認識もしやすくなります。

「波」とは、

とか

のことです。

波を定義しないと、
高値が更新されたかどうか
または
安値が更新されたかどうか
が判断できないです。


先程の実際のチャートで「波」を判断しています。
あえて2通りの定義をしてみました。

<1つ目>

<2つ目>

黄色の線、1本1本が「波」です。
定義ですので、どちらが正解というわけではありません。
人によって見る範囲が異なっているだけです。

ただ、デイトレードとして1時間足で環境認識するのであれば、
<2つ目>の方の「波」の定義の方が良さそうです。
この大きさを「波」として定義してそして認識します。

<2つ目>の波の定義で波を認識した場合、
チャートの左側では下落トレンドでしたが、
右側で上昇トレンドに切り替わったことが分かります。

目線(攻める方向)か切り替わったのは、どこでしょうか。

目線の切り替わりは、上のチャートの赤い矢印のポイントです。

このポイントは、
下降トレンドの戻り高値である、
赤い四角のレート=赤い水平線を
上抜いたポイントです。



したがって、上のチャートの直近(右側)の状態は、
上昇トレンド
であると認識できます。

環境認識のステップ2はサポートラインとレジスタンスラインの認識

トレンドの次は、
サポートラインとレジスタンスラインの認識です。
即ち「水平線」を引きます。


上で使った実際のチャートに水平線を引いてみましょう。

下のチャートが水平線を引いたチャートです。

引き方のポイントは
・何度も止まっている高値、または安値
・サポレジ転換、またはレジサポ転換
のレートです。



これにより、今のレートより下の水平線は『サポート』の候補
上のレートは『レジスタンス』の候補になり、
そこで、下げ止まったり、上げ止まったりする可能性があります。
抜ける可能性もありますので、
そのポイントでの反発確認は重要です。



上で水平線を引いたチャートのその先の動きを見てみます。

赤い矢印が先ほどのポイントです。

黄色の矢印のポイントで引いた水平線に機能しているのが分かります。



さらに、先の動きです。

同様に、
黄色の矢印のポイントで水平線に機能しているのが分かります。

このように機能する水平線が引けるかどうかは相場によります。
動きが綺麗な相場では、比較的機能する水平線が引けます。



機能する水平線を引くことができれば、
押し目買いの候補や戻り売りの候補、
エントリー方向の利益確定の目安として、
利用することができます。

マルチタイムフレーム分析で環境認識

単一の時間軸での環境認識でも貴重な情報を
得ることができますが、
さらに複数足の情報を加えると精度が増します。

上のチャート(ドル円の1時間足)の右側は
下降トレンドであることが認識できます。

さらに下降するようにも見えますがどうでしょう。
上位足である4時間足を見てみます。

黄色の枠が、上の1時間足で見ていた範囲です。
4時間足を見ると、下降トレンドが上昇トレンドに転換して、
直近では上昇トレンドラインをブレークして、
重要なポイントである押し安値(赤枠)まで下がって来ているのが
分かります。

1時間足の直近の動きは下降トレンドでしたが、
4時間足でみると、押し安値を下抜けしていませんので、
上昇トレンド中です。
トレード基準足が1時間足であれば、
1時間足のトレンドに沿って、
目線は下で良いのですが、
直ぐ下に4時間足レベルの押し安値があるのであれば、
少し様子を見てみた方が良いでしょう。


なぜなら、4時間足をメインで見ているトレーダーは、
押し安値のポイントを押し目買いの最終ポイントとして、
買いを仕掛けてくる可能性が高いからです。


その後の1時間足のチャートは下のとおりです。

4時間足レベルの押し安値近辺で何度か下げ止まり、
最終的には赤い矢印のポイントで強い買いが入り急上昇しました。



通常、
1時間足より4時間足のサポート・レジスタンスが強く、
4時間足より日足のサポート・レジスタンスが強いです。
すなわち下位足より上位足で認識できる水平線の方が強いです。



上記はほんの一例ですが、複数足を組合せて、
分析する方が、環境認識の精度が高くなります。




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